手術療法 | 医療法人社団 札幌つきさむ中央整形外科

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※受付開始は午前8:30から、午後12:00からとなります。

手術療法

当院で実施している手術内容の一部を紹介します。

膝関節

人工膝関節全置換術(Total Knee Arthroplasty:TKA)

手術方法

TKAは擦り減ってしまった関節軟骨を切除し、人工関節を被せる手術です。素材は主にコバルトクロム合金や超高分子量ポリエチレンから作られています。金属アレルギーのある方にはセラミック製の人工関節を使用することもあります。
痛みはかなり軽減され、立つ、座る、歩くといった基本動作から日常生活まで痛みなく生活していただけます。しかし後述する骨切り術とは異なり、関節面が全て人工物になるため20〜30年程度で人工物の緩みや摩耗が起こってきます。その場合は入れ換えの手術が再度必要になってきます。
また、高齢で変形の少ない場合はより低侵襲の、小さい人工関節(Unicompartmental Knee Arthroplasty :UKA)も行っています。

TKAの正面写真
正面(TKA)
TKAの側面写真
側面(TKA)
TKA実物の写真
TKA実物イメージ
日本ストライカー株式会社 提供

大腿骨側(太もも)、脛骨側(すね)、膝蓋骨(お皿)の関節面が人工関節となり、関節裂隙(膝の隙間)に人工軟骨(ポリエチレン)を挿入します。

uKAの正面写真
正面(UKA)

入院期間

院期間は3週間程度となっており、杖歩行にて退院されます。

リハビリテーション

術後早期よりリハビリ介入を行います。術翌日より歩行器にて少しずつ歩行練習を開始し、術後1週間程度で杖歩行を獲得していきます。
また膝関節の十分な関節可動域(曲げ伸ばし)の獲得を目指し、日常生活をより快適に過ごせるようリハビリを行っていきます(個人差はありますが正座ができるようになる方もいらっしゃいます)。

高位脛骨骨切り術(High Tibial Osteotomy:HTO)

手術方法

HTOはO脚により内側に偏った過剰な負担を、きれいな軟骨の存在する外側に移動させる手術です。
手術方法としては、脛骨(すねの骨)を内側から切り、切った部分を広げることにより足をX脚に矯正します。矯正した脛骨を固定するために、 チタン製のプレートとスクリューを使用します。また、脛骨を切ってできた隙間には、 自分の骨や人工骨を移植することで矯正した脛骨を安定化させます。

HTOの立位像
O脚と修正後の立位像
骨切り後の拡大写真
骨切り後の拡大写真(左膝)

入院期間

術翌日から徐々に歩行練習を開始します。入院期間は3週間程度となっています。退院時には歩くときに片方の松葉杖や杖を使用します。

リハビリテーション

手術後のリハビリは、長い年月をかけて習慣化された歩き方や生活スタイルを改善するために、足の柔軟性、筋力、立ち方の練習をしていきます。手術後のリハビリをスムーズに行えるようにするためには、手術前からのリハビリも大切です。また、これらのリハビリを継続することで将来的に人工関節にならないように予防していきます。

股関節

人工股関節置全換術(Total Hip Arthroplasty:THA)

手術方法

THAは傷ついた股関節の軟骨や骨を取り除いて、人工関節に置き換える手術です。
人工関節は、金属製のステムとボールとソケット、そしてソケットの内側にはめ込む超高分子ポリエチレン製のライナーでできています。歩行時や立ち上がり時などの股関節痛が軽減され、股関節の動きも手術前よりスムーズなります。日常生活のことはある程度自分で行えるようになります。

THA術前画像
THA(術前)
THA術後画像
THA(術後)

入院期間

入院期間は2〜3週間程度となっており、杖歩行にて退院されます。

リハビリテーション

術後早期よりリハビリ介入を行います。歩行は術後2日目より歩行器にて少しずつ練習を開始し、術後1週間~2週間程度で杖歩行を獲得していきます。2週目には自宅復帰に向け、日常生活動作を獲得して行きます。退院時には身の回りの動作を一通り行えるようになっている方がほとんどです。

脊椎(腰椎)

腰椎除圧術・腰椎固定術(PLIF、TLIF)

腰椎除圧術

腰部脊柱管狭窄症によって神経を圧迫している原因(背骨の一部や靭帯)を切除し、徐圧する手術です。

腰椎固定術(PLIF、TLIF)

腰椎すべり症などの不安定性がある場合と、手術操作に伴って不安定性が生じる例には椎弓根スクリューなどを用いて腰椎を安定化させる固定術を行います。

TLIFの正面像
正面(TLIF)
TLIFの側面像
側面(TLIF)

リハビリテーションと入院期間

腰椎徐圧術、腰椎固定術共に術後は翌日から歩行器歩行が可能です。リハビリテーションでは再発予防のための日常生活動作指導や、筋力訓練、下肢柔軟性の改善等を中心に行なっていきます。入院期間は2週間前後です。

経皮内視鏡下椎間板摘出術(Percutaneous Endoscopic Disectomy:PED)

手術方法

内視鏡視下で突出している椎間板を切除し、圧迫されている神経を除圧する手術です。6mm程度の皮膚切開で手術が可能ですので局所麻酔で実施でき、状態によっては日帰りも可能となっています。
仕事復帰は、事務作業は翌日からでも可能ですが、仕事の内容によって違いますので、担当医と相談していただく事になります。

終わりに

手術適応に関しては、患部の状態によるため担当医までご相談ください。
また、手術後はリハビリが重要であるため、当院では手術前からのリハビリも積極的に実施しています。